P波・S波・M派

Perfumeやその他の音楽なんかを思いつくままに

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CMタイアップ

2015年2月13日
SPRホールディングスの株主総会時に2015年度からの事業説明が行われた。
その中で、CEOのKは、創業140周年にあたる2016年を1つの目標点と捉えた「SPRグループ新経営構想」を発表した。

遡ること数ヶ月前…
「創業140年にふさわしい構想にしなくては…」
CEOのKは考え込んでいた。
現状からの積み上げ方式ではダメだ、2016年にグループがどうなっていたいのか具体的なビジョンを描いてそのための計画にしなければ。
経営戦略部門から上がってくる素案は自分の意図するものからはるかに離れたものだった。「全然ダメだ奴らは何をかんがえてるんだ、思い切ってあいつに任せてみるか…」

「S課長、CEOがお呼びだそうです」と部下から言われ
「え、CEOが、おれなんかミスしてたか?」
おどけ顏で返事をした彼は新規海外プロジェクトの事務局チーフを任されていた。
社内では敏腕課長として知られていたが、プライベートを知る友人からは
「敏腕、お前が? ○○ちゃん可愛い♥️、なんてアイドル歌手や女優のことしか言わないのに(笑)」と言われている。しかし、彼が注目する歌手や女優は実力も兼ね備えており評価も上昇傾向で、そういう意味でも「敏腕」なのかもしれなかった。

部屋にSを招き入れたCEOのKはこう切り出した。
「創業140年の2016年を目標とした新経営構想の素案を創ってもらいたい、ただし現状からの積み上げ方式はダメだよ、ビジョンから起こしてくれ」

「でもKさん、それなら経営戦略室が…」
「経営戦略室がダメだからお前に頼んでるんだろ、その辺察してくれよ」
「先輩がそこまで言うなら受けるしかありませんね、その代わり今のプロジェクトチーフは外して…」
「えっ、同時進行だよ、今回のことは特命なんだからさ。資料はお前が使ってるサーバーに落としておいたから、後で見てくれ。話はそれだけだ」
笑顔で言われてしまった。
高校の先輩で野球部の先輩でもあるKからこう言われては、もう苦笑いするしかない…
「わかりました、失礼します」
部屋を後にしたSはとりあえずやるしか無い、このことであった。

CEOのKに呼び出されてから2ヶ月後にはSは素案を仕上げた。
彼の勤めるSPRホールディングスは1876年に札幌で創業したビール製造会社を起源とし、その事業範囲は、主力のビールを含む酒類、食品、飲食、不動産と多岐に渡っており「潤いを創造し豊かさに貢献する」を経営理念に掲げ事業内容は「食と空間の二つの分野で、価値ある食品・サービスを提供する」としていた。

素案を一通り説明したSにKからダメ出しが来た。
「創業140年のインパクトが今ひとつなんだよな、他は問題無いと思う。あと2週間与えるから修正してくれ」
「わかりました、やってみます」
と言って部屋を後にしたSだが、
2週間て、明日からアメリカ出張で帰国は来週の今日だよ、実質1週間じゃん…、
がホンネであった。

マネージャーの村山は焦っていた。
Perfumeのマネージャーとしてメンバーとの信頼関係は山本には及ばないものの十分構築できた。と実感していた彼女に新しいミッションが大川部長から伝えられたのだ。
新しいタイアップスポンサーの開拓である。
今や所属するアミューズの稼ぎ頭の上位にあるPerfumeであるから様々な企業や団体からのオファーはひっきりなしであった。
しかし、全国展開しライブツアーのサポートまでカバーしてくれるメインスポンサーとなるとそう簡単ではなかった。そのメインスポンサーを開拓せよとの命令である。
2015年のライブスケジュールはすでに決まっており、その規模は全22公演のJPNツアーをしのぐ、全40公演を1年間にわたり行う世界ツアーであった。世界ツアーと言ってもそのうち25公演は日本国内であるからなおさらスポンサー探しのハードルは高かった。しかもPerfumeにとって結成15周年メジャーデビュー10周年の節目である。
なかでも地方都市の集客を確実にする必要があった。いくら全国区の知名度を持つといえどもファンの主力は東京を中心とした関東圏在住者であり、メンバーからの意思とはいえ北海道2日間公演は厳しいものがあった。
「エーザイさんの後を早く決めないと、もうすぐリミットなのに…」

CEOのKからダメ出しをもらった日の夜、親しい仲間との飲み会の席に顔を出した。Perfumeファンということで知り合った仲間同士ブログのハンドルネームで呼び合う仲間である。ごくごく一部を除き本名も職業も知らない。
「Mさん、明日からまた海外逃亡なんだって?」
こう茶化された。Sは仲間内ではハンドルネームのMで呼ばれている。
Perfumeファンということで親しくなった仲間であるが、元来の音楽ファンの集まりでもあり話はPerfume以外の話題やエンタメビジネス論まで多岐に渡りなかなかに面白いのであった。
そんな中、今夜の話題はPerfumeのCMスポンサーになった。
「もう大人なんだから化粧品とかさ」「やっぱりダンス魅せたいから4Kテレビでしょ」「のっちが免許とったんだからクルマ来そうだよね」「Perfumeを使いたい企業からすればメインターゲットの20代女性をね…」
とまあ百家争鳴状態になった。
そんな中、「今までは美味しいとかキレイとかのキーワード多かったけど、香り、ってあったっけ?」「香水そのものは無いね」
(そう言えば来年の春に出す新ジャンルのやつにグリーンアロマっていう香りを押しだした商品があったな。Perfumeも記念イヤーだし販促宣伝のやつにオファーしてるか聞いてみるか。)

翌日、Sは成田空港の出発ロビーから子会社のSPRビール販促宣伝部門の課長に出向している同期に昨夜思いついた件を電話できいてみた。過去KB麦酒がスポンサーをしていたこともありオファーしていないということだったので、アミューズに打診してみてはどうかと伝えた。そして彼は暗礁に乗り上げてしまったプロジェクトを解決すべくアメリカに旅立った。

村山が恵比寿にあるSPRビール本社を訪ねたのはぐるんぐるんツアーが終了した翌日だった。もう時間がなかった、2年前に同業のKB麦酒に大々的にスポンサードしてもらった立場から言えば引き受けてもらえるのはかなりの困難であることは分かっていたし、SPRビールもその辺りを考えてオファーを控えているとの情報も掴んでいた。
しかし、ダメ元でアポイントをとったのだ。

受付から商談個室に通され、挨拶もそこそこに村山は単刀直入に話を切り出した。
「なんとかスポンサーをお願いできないでしょうか?」
販促宣伝課長のTは「そうですか、当社の来春の新製品で香りを押しだした発泡酒があるのですがちょうどタイアップ先を探していたところなんですよ。」

「ぜひお願いします。Perfumeなら香りを打ち出すのにピッタリだし」と村山
「でも、ツアーのスポンサードもするとなるともうひとつ何か欲しいですね」とT
「御社は創業の地が札幌と伺っておりますし2016年は創業140年を迎えられるとか、Perfumeも記念イヤーですし、今まで1日公演だった札幌公演を2日間開催にするんです。その辺りをお互いに打ち出すということでいかがでしょう?」
「なるほど、そこまで考えておられるなら前向きに検討してみます」
手応えはあった、加藤さんのアドバイスは凄いな。
さすが吉高由里子さんを国民的女優に押し上げた人は違う。
村山は帰社してすぐに部長の大川に報告した。
「やったね、むーちゃん! 細いところの詰めもたのんだわよ」
小柄な大川が飛び上がらんばかりに喜んでくれた。

CMの詳細やタイアップ曲に関する中田ヤスタカとの打ち合わせも順調だった。
しかし、発表日の3月9日まで情報は関係者以外には秘匿された。
そして迎えた3月9日、SPRビールは多数のマスコミ関係者を招いてCM発表会を開催した。もちろんPerfume本人も当然出席して記者からの質問に丁寧に答えていった。
CM発表に合わせてタイアップナンバーを含む新譜の発売も告知され、Perfumeファンは歓喜の渦だった。

1週間という短期のアメリカ出張のさなかにSはPerfumeのCMタイアップと新譜発売の報を聞いた。
昨年の秋、アメリカに発つ前に話しておいた件は帰国後にTから聞き、新経営構想もPerfumeタイアップの項目を入れ込んで再提出し、CEOのKからOKをもらった。
その後はプロジェクトが大変な局面に陥り修復が済んだのは1月下旬だった。
とてもPerfumeの CMタイアップを喜ぶどころではなかったのである。

しかし、PerfumeのCMタイアップに自分が関与していたことは誰にも話すつもりはなかった。それはビジネスマンとしての自分の矜恃だから。

かっこいいねさすが敏腕課長!

本日発表になったPerfumeのCMタイアップにこんな背景があった、かどうかはわかりませんが、お得意の妄想で駄話をでっち上げてみました。
これは、もちろん全くのフィクションで登場する人物及び組織は(似たような名前だけど)実在しないことを明記しておきます。(笑)

最後まで読んでくれた奇特な方はいないと思いますが、お付き合いありがとうございました。









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[ 2015/03/09 21:23 ] 妄想 | TB(0) | CM(0)

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中田は作詞の完成期限は1ヶ月後と言ったが、2月にはLAとラスベガスへの研修(本場のエンターテイメントに触れて来る)と KKBOX MUSIC AWARDSへのゲスト出演もあり、3月からの対バンフェスのスケジュールと準備を考えると3人に残された時間は決して多くなかった。

ラジオの番組収録以外は3人が顔を合わせることも無く、必要最小限の打ち合わせ以外見かけなくなった。
その間、本社内であ〜ちゃんが福田彩乃と話し込んでいたり、かしゆかを錦糸町付近で見かけたスタッフがいたが、のっちの消息は自宅にこもっているらしいこと以外全くわからなかった。
アメリカへ渡った時もKKBOX MUSIC AWARDS出演のために台湾へ行った際も3人は作詞のことについて一言も発しなかったし大川を始めスタッフも触れようとしなかった。

そして、対バンフェスのリハーサルを明日に控えた3月上旬のある日、渋谷にあるアミューズ本社の会議室にメンバー3人と大川、山本、村山のマネージャー、サウンドプロデュースの中田ヤスタカが集まった。

3人それぞれの作詞のリミットが今日ということで、それでは順番に発表をお願いします。大川が促した。
「それとね、タイトルは日本語でね」中田が付け加えた。
(えっ、日本語なんて聞いてなかった…)とあ〜ちゃん。

やや沈黙があったのち、最初に手を上げたのはのっちだった。
「わたしからいきます、タイトルは、花の生涯、です。」
のっちから配られた紙には次のような詩が綴られていた。


He had white Horses
And ladies by the score
All dressed in satin
And waiting by the door

Ooooh, what a lucky man he was
Ooooh, what a lucky man he was

White lace and feathers
They made up his bed
A gold covered mattress
On which he was led

Ooooh, what a lucky man he was
Ooooh, what a lucky man he was

He went to fight wars
For his country and his king
Of his honor and his glory
The people would sing

Ooooh, what a lucky man he was
Ooooh, what a lucky man he was

A bullet had found him
His blood ran as he cried
No money could save him
So he laid down and he died

Ooooh, what a lucky man he was
Ooooh, what a lucky man he was (※1)

出席者は食い入るように字面を追った。
しばらく沈黙が流れたのち中田が口を開いた。
「はい、わかりました、次は誰?」
なんともあっけないものである。

「じゃあ私が」とあ〜ちゃん。
「タイトルは、すぐそばにおいでよ、です。」

配られた紙には紙面のわりには小さな文字で次のような詩があった。


Toi, viens avec moi
Et pends-toi a mon bras
Je me sens si seul
Sans ta voix
Sans ton corps
Quand tu n'es pas la

Oh, oui, viens!
Viens pres de moi
Ja ne connais rien de toi,
Ni ton nom
Ni l'age que tu as.
Et pourtant:
Tu ne regretteras pas, car je donne

Tout, tout pour ma Cherie, ma Cherie
Tout, tout pour ma Cherie, ma Cherie

Je suis sur un piedestal de cristal
Et j'ai peur un jour de tomber, sans avoir
Personne a mes cotes
Mais si, tu viens
Viens avec moi
Je sais qu'il y aura
Quelqu'un qui march'ra
Pres de moi
Qui mettra fin a mon desarroi

Tout, tout pour ma Cherie, ma Cherie
Tout, tout pour ma Cherie, ma Cherie

Toi, viens avec moi,
J'ai trop besoin de toi.
J'ai tant d'amour a te donner.
Laisse-moi, laisse-moi te serrer
Contre moi
Oui, viens avec moi
Et ne me quitte pas
Je t'attends depuis tant d'annees
Mon amour, tant d'annees a pleurer

Tout, tout pour ma Cherie, ma Cherie
Tout, tout pour ma Cherie, ma Cherie (※2)

「ほほう、直接的だねぇ(笑)、詳しいことは後で聞こうかな」
中田がにやにやしている。


「わたしのタイトルは、君に胸キュン、です。」
かしゆかの発表が最後になった。


Olha que coisa mais linda, Mais cheira de graça, É ela menina, Que vem que passa
Num doce balanço, caminho do mar
Moça do corpo dourado, Do sol de Ipanema, O seu balançado é mais que um poema
É a coisa mais linda que eu já vi passar
Ah, porque estou tão sozinho,
Ah, porque tudo tão triste,
Ah, a beleza que existe
A beleza que não é só minha,Que também passa sozinha
Ah, se ela soubesse, Que quando ela passa,O mundo sorrindo se enche de graça
E fica mais lindo, Por causa do amor (※3)

と、ここでチーフマネージャーの福岡が部屋に入ってきた。
「いやー、遅れてごめんね。常務の市毛さんに急に呼び出されてね」
(例のソロアイドルの件ですか?)と大川が目で問うと
福岡は小さく頷いた。

「で、作詞はどうだったの?」と福岡が3人を見ると、
中田が口を開いた。
「この詩のイメージをそれぞれ説明してくれないかな。」

「では、今度は私から説明します」とかしゆか。
「海岸を歩いている超かわいい娘にひとめぼれしてしまった男の人の気持ちをイメージして作ってみました。」

「私のは、フランスの男の人はこんな風に女の人を口説くんだろうな、ってイメージを膨らませて、ナンパしてくる感じにしてみました。」
あ〜ちゃんが大げさなジェスチャーを交えて説明した。
「ナンパ野郎の歌か(笑)」中田は苦笑いを押し殺している。

「えーっと、私は偉大な男の人の生涯をカッコ良く綴ってみましたが…」
のっちは自信なさげにもみえるような照れ笑いをしながら説明した。
「結構格調高いじゃない、韻も踏んでるし」中田の誉め言葉である。

「三者三様で面白いものができましたね、じゃ早速曲を作ってきますので。」
と言い終わるか終わらないかのうちに中田は詩が綴られた紙を持って部屋を出て行ってしまった。

安堵の空気が部屋の中に流れ、3人の顔にも本来の笑顔が戻ってきた。
とその時に若手のマネージャーの村山が3人の顔を交互に見ながら恐る恐る聞いてきた。
「あのー、みなさんどうやって外国語の詩が書けたんですか?」

「わたしは、ポルトガル語っていっても全然わからんしポルトガルに知り合いもおらんし色々考えたのね。そしたらブラジルはポルトガル語で話すらしいことが分かったの、でブラジルならサッカー選手じゃ、友達の梢ちゃんならお父さんの知り合いにスポーツ選手も多そうじゃし、なんとかなるかなと相談したんよ。
そしたら梢ちゃんのお父さんからサッカーのラモスさん紹介されて翻訳してもらったの。」

「なるほど、スポーツ人脈ですか…」

「わたしもフランス人に知り合いなんておらんし、どうしようかな春菜ちゃんにフランス人の芸人さん紹介してもらおうかなって考えてるときに事務所の廊下で偶然福田彩乃ちゃんにバッタリ会ってね、そうだ彩乃ちゃん滝川クリステルさんのモノマネしとるじゃろ知り合いになっとらんの、って聞いてみたら、なっとるというて、そんでクリステルさん紹介してもらったの。」

「彩乃ちゃんもモノマネしてる相手と知り合いになっちゃうなんで凄いですね。」
山村は感心することしきりである。

「私は友達も少ないし、ひたすらBBCのニュースとNHKのイギリスの海外ドラマを英語の字幕で視てた。あと、ゲームずーっとやって主人公の人生を考えてた」

「それだけでよくあんた歌詞がかけるね、スゴイ!」
あ〜ちゃんとかしゆかが驚きの声を上げた。
「え〜、えへへ…f^_^;)」
照れまくりののっちである。

ひとまず峠を越えたPerfumeの挑戦であるが、こののちレコーディング時や新譜PNG発売後に意外な困難が待ち受けていようとは知る由もない3人であった。

終わり…。


またまたまた長駄文をグダグダと書き連ねてしまいました。
繰り返しになりますが、この文章は筆者の妄想の馴れの果てでございまして、実在する組織や人物には一切関係ありません。
文中の歌詞は以下の曲を引用させていただきましたこと記しておきます。
(※1)ラッキーマン:エマーソン、レイク&パーマー
(※2)シェリーにくちづけ:ミッシェル ポルナレフ
(※3)イパネマの娘:アントニオ カルロス ジョビン


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[ 2014/05/12 01:49 ] 妄想 | TB(0) | CM(0)

新たなる挑戦

2月初旬のとある日、渋谷にある高層ビルの13階会議室に三人が呼び出された。
比較的大きな会議室、ここはPerfumeが所属するマネジメント会社アミューズの会議室である。はじめに入って来たのはあ〜ちゃん、次いでかしゆか、のっちは集合時間ギリギリに駆け込んで来た。
「タクシーがギリギリに着いたから5千円運転手さんに渡してそのまま上がって来ちゃった」
「だから、時間に余裕をもって家を出なさいっていつも言ってるでしょ」とかしゆか。

今日は、2014年第一弾の新譜についてのブリーフィングということで三人の他に主なスタッフが集まることになっていた。
定刻を10分ほど過ぎた頃マネージャーの山本が現れた、相変わらず携帯電話を耳に当て何やら確認しているようだ。

さらに5分が経過し、チーフマネージャーの大川部長が中田ヤスタカを伴って現れた。
いつもはニコニコしている大川の表情が心なしか硬い、山本の無表情はいつも通りだ。なぜか中田だけはニヤニヤしていたがその意味はこの時の3人には知る由もなかった。

かしゆかがあ〜ちゃんの顔を見た「いつもと違うよ、何かあるね」と表情で訴えている。軽く頷いたあ〜ちゃんが口火を切った、「あの、今日の新譜打ち合わせは…」
「では、今年第一弾の新譜についてコンセプトが具体的になってきたので説明します。」大川が口を開いた。
「挑戦、というコンセプトは以前中田さんと食事しながらの懇談会で話したわよね。じゃあ具体的にどう何を挑戦するのかという問題、音楽プロデュースは中田さんにお願いすることで決まっています。」
「色々な意見が出てね、ジャケ写をグアムで撮ってなんていうのも出たのよ、流石にこれ却下になったけどね。」
「そうですよ、じぇったいダメっす!」一番拒否反応を見せたのはのっちだった。(のっちはいちばん水着グラビアとか映えると思うんだけどな…)あ〜ちゃんは心の中でつぶやいた。

「そこでね、以前あ〜ちゃんからも要望のあった作詞を三人にしてもらうのがいいんじゃないかと僕が言い出してね。」中田が笑いながら言った。

「えっ、作詞やらせてもらえるん?」あ〜ちゃんの顔が明るく輝いた。
以前何回か直訴して完璧に拒否されただけに自分達の成長を認めてもらえたような気がした。

「でもさ、普通に三人に書いてもらってもつまらないから、僕から条件を出させてもらってそれに乗れるならやってもらう、ということにしました。」

「条件て、なんですか?まさか31文字以内とかじゃ…」かしゆかが尋ねる。
「それじゃ短歌になっちゃうよ(笑)歌詞の長さは特に決めない、決めるのはシチュエーションと言葉」
「ことば?」三人が異口同音に発した。

「まずはシチュエーションだけど、あ〜ちゃんとかしゆかには男目線で貴女が大スキだ、的な歌詞を書いてもらう。のっちには男らしい物語を書いてもらう、しかも格調高いものでね。」

「次にことばだけどね、あ〜ちゃんはフランス語、かしゆかにはポルトガル語、のっちにはイギリス英語で書いてもらう」

「えーっ、ポルトガル語? ポルトガル語って何語よ!」とあ〜ちゃん。
「あ〜ちゃんはフランス語だよ、ポルトガル語は私…(*_*)」とかしゆか。
「いくら英国語言うてもウチらよりのっちは楽じゃん?」とあ〜ちゃんが言うと、

「それから、僕は歌詞の推敲は一切やらないから3人が書いてきてくれたものにそのまま曲をつけるからね。」

「ということは、私たちが酷いのを書いてきたら曲として永久に残るということよね…」とかしゆか。

「それも含めてチャレンジだと思うけど、さあ、この条件のむかい?」
沈黙する三人、のっちの目は完全に泳いでいる…。

大川が助け舟を出した「作詞の基礎だけは森雪之丞さんにお願いして教えていただくことにしたから、1日だけだけどね」

(あの、森雪之丞さんが私らみたいなのにわざわざ作詞の基礎を教えてくれる、夢みたいな話じゃ…)

「やります!」思わずあ〜ちゃんが言葉を発してしまった。
(あ〜ちゃん、本当に大丈夫なの?)という顔をしてかしゆかがあ〜ちゃんを見た。
(あ〜ちゃんがやるなら、わたしもやる)のっちの顔はまさに漢前になっていた。

「挑戦し続けないとPerfumeじゃないし、落ち着くわけには行かないし…」

「よし決まり、リミットは1ヶ月後ね、じゃあよろしく」有無を言わせず中田はさっさと部屋を出て行ってしまった。

大川がそれ以外の確定事項を話し始めた。
「今度のCDはシングルというよりはミニアルバムみたいになるからね、中田さんの作詞作曲で2曲、3人の作詞で3曲、いつものオリジナルインストが2曲の合計7曲入り。」
「それから、タイトルはPNGに決まったから。 ピーエヌジー? ピングー?
どう読んでもらってもいいんだけど、一応は、Perfume NEXT GENERATION、て言うことでね。」
いつもなら意見やチャチャを入れる3人が押し黙って大川の説明を聞いている。
もちろん作詞のことでアタマがいっぱいなのは言うまでもない。

「説明は以上です。何か質問は?」

「あの、外国語はどうやって…?」とかしゆか
「それは自助努力でやってね。」間髪入れず大川が答える。
そして、3人の顔を順番に見て「大丈夫っ、できるっ!」と大きな声でガッツポーズをして見せた。それはまるで大きなLIVE直前に大川が見せる仕草そのものだった。

翌日、早朝から深夜まで森雪之丞が3人作詞の基礎をみっちりとレクチャーしてくれた、言葉の持つ意味、音、前後の言葉とのつながり、選び方、から何から、自分の持つスキルや思いを全て教え込むかのような恐ろしいくらいの熱心さであった。

「歌詞を書くって大変なことなんじゃね、今日改めて思った。」
「それを外国語でやれって言うんだから、しかもわたしはポルトガル語だからなー、まず日本語で詩を書いて翻訳してもらえる人を探すしかないね。」

言葉を交わす二人を見ながらのっちの目は彼方を見ているようだった。

果たして3人は1ヶ月後に歌詞を仕上げることができるのだろうか?
そして、作者はこの物語をどう完結させるのだろうか?
(このままうやむやにしちゃったりして…(笑))
一応つづくことに…


「挑戦」なんてことを告知の場で3人が言うもんだからついついこんな妄想が膨らんできてしまいました。登場人物や組織名は実在するものに名前が似ていますがあくまでも筆者の妄想上のモノですからお間違えないように。また続きがあるかどうかわかりませんし、続き上げる前に新譜詳細が発表されちゃったりして(^_^;)


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[ 2014/05/04 23:47 ] 妄想 | TB(0) | CM(0)

扉の向こう側

弟のKがおかしくなってしまってからかれこれ40年、当時中学1年で小学校に上がる前から新聞はおろか洋書を読み神童と言われていたのに。
年齢はすでに初老にさしかかり、放っておけば髪やヒゲは伸び放題でまるで仙人、時々散歩に連れ出すが身なりを整えてやっても目は虚ろで白昼夢を見てるかのようにわけの分からない事を喋り続ける。

唯一興味を示しているのが音楽を聴くときだった。
兄のMは自分の興味が湧いたものを片っ端からKに聴かせていた、10代の頃のハードロックやプログレに始まりいわゆるニューミュージックやテクノポップ、ファンク、ボサノバ…。
しかしそれ以外は身体は現実世界にいるものの、頭の中はこの世のモノでは無いあちら側の世界に行ってしまったかのように訳のわからない独り言をつぶやいているだけだった。
そんな毎日が40年も続いていたのだった。

Mは心底困り果てていた、今までは両親が曲がりなりにもKの面倒を見てくれていたが、その両親も今春相次いで他界、自分も50歳を超え仕事を辞めて面倒みるか施設に入れるか、決断を迫られていた。



自分があっちの世界に引き込まれてしまったのは、中1の熱い夏の日、岩手にある父の実家にお墓参りに行ったときだった。墓前に手を合わせめをつむりご先祖様の事や色々考えて上を見上げたら満天の星空、綺麗だなーって思ってずーっと眺めていたら帰れなくなってしまった。
常に寝ているのか起きているのかわからず、漂っている感覚から抜け出せない。一時はあがいてみたがこの世界の中に安住してしまい何年経ったのかわからない、そもそも時間感覚すら失っていた。ただ、兄が部屋に置いていってくれるレコードやCDを聴いている時は覚醒しているような気がするがそれも長続きしない。
おそらく死ぬまでこんな世界の中に浮遊しているんだろう。


Mは決断した、年が明けたら施設に入れよう。
そんな秋の日、ふと立ち寄ったレコード店(彼はいまだにCD店よりレコード店のほうがしっくりくる)
「Perfumeの新譜は今日が発売日か…」
3年位前からアルバムが出ると買っている。女性3人組の不思議なグループ、エフェクトがかかっている独特の歌声、単純なようで複雑なダンス、よくわからないようで説得力のある少ない歌詞。
帰宅してKに渡すと相変わらず虚ろな目のまま受け取って部屋にこもってしまった。


アルバムを通して何回も何回も聴いた、浮遊しているかと思ったら大地にしっかりと足を踏みしめている、それでも気分は次第に高揚してくる不思議な曲の数々、霧の中が少しづつ晴れて行くようだった。遥か彼方にあった一筋の光が近づいて来たようだった。


今年もあと2ヶ月、Mは正月明けにKを施設に入れる手続きをするためにバタバタと準備をしていた。「今日中に行かなくちゃな、先方もそんなに待ってくれないし」

「おはよう、ってもう昼時だけどな」
あいさつするKを見たのは40年ぶりか、しかも瞳には光が宿り髭面ではあったが顔に生気がみてとれた。


「えっ、お前どうしたんだ……」

「うん、……帰ってくることにしたんだよ、……こっちにさ」

「こっちって…………」
戸惑いながらもMは確信した。(施設の契約はご破算だな。)



数週間経ってMはKに尋ねた「なんでこっち側に帰ってくることにしたんだ?」

「ただ、なんとなくだよ、なんとなく…」
Kはにやけながら答えた。

だってね、あの3人が
まだ戻れるよ  キミの腕をボクが引くから  って
何度も何度も、come again  って
言ってくれたからなんてちょっと恥ずかしくて言えなかったから……。




最後まで読んでしまったあなた、ムダな時間をすごしてしまったでしょ。
長駄文失礼しました。m(_ _)m
Dream Land聴いていたらこんな妄想がアタマをよぎってしまいました。(笑)

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[ 2013/11/10 23:47 ] 妄想 | TB(0) | CM(4)
プロフィール

yajioshow

Author:yajioshow
Perfumeに出会ったことが人生最大の衝撃!
まさにターニングポイント。ターンした後の余生がどれだけあるかわかりませんがPerfumeを主に好きなことを勝手に綴って参りたいと思っています。



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